電車

好きというより、興味深いという映画かな

知らない人はいないと思うけど、ここでちょっと「電車男」の概要を。
電車男は、さえないオタクの男性が、電車の中で酔っ払い(だっけ?)に絡まれていた女性を助けたことから始まるラブストーリー。主人公の「電車」が出来事を書き込み、助けた女性に恋するようになり、スレの住人達に助けられながら女性とコミュニケーションをとったり、おしゃれに目覚めたり・・・というリアルなラブストーリーでした。
この「電車男」、私は本にまとめたものを購入しているのですが、主人公の電車さんは純朴な感じだし、お相手の女性も嫌味がなくて(助けてもらった時のお返しがエルメスのアイテムだったので、スレではエルメスと」呼ばれていました)、スラスラと読めました。こんないい話が本当にあったんだな~という感じ。
映画もドラマも私は好きで、いい出来だと思っていたのですが・・・。

この「電車男」の後日談を知ってから、何とも言えない気持ちになってしまいました。
うすうす感じてはいましたが、電車男の流れというか、スレに書かれたことは嘘だったっぽいんですよね。
電車男の話では、女性を助けた時に警察を呼んだということらしいのですが、肝心の警察は「そのような事実は確認できない」と答えているとか。警察は小さい事件でもしっかり記録していますから、この電車男のエピソードが本当であれば記録に残っているはずです。それがないというのは・・・というのが2ちゃんねる住人の考え。どちらかというと私もそんな感じかな~、本当の話だったら出来過ぎと思うので・・・。

それでも、ストーリー的には素晴らしい

電車の風景
後から考えれば突っ込みどころ満載の「電車男」、それでもここまで多くの人が夢中になったのにはそれなりの理由があります。まず、美人でいいところにお勤めの女性が、さえない電車男に思いを寄せる様になるという設定。
そして、オタクでどう考えてもモテる方ではなかったのに、エルメスに出会ったことで「自分を変えたい」と目覚め、努力をしようとする男性。その姿は、作り物であっても美しいです。
エルメスに会いに行く時、男性が着ていく洋服に迷って「どこで服を買ったらいいか」と住人に相談するのですが、その相談に住人も真摯に答えてあげるんですよね。そういうところがこの話の面白いところだと思います。ただの恋愛話じゃなく、みんなに応援してもらって成就というのがいいわけです。
あと、これは女性より男性の方が共感しやすい映画じゃないかな?「こういう恋愛ができたらいいな」って、男の人が思う恋愛だと思います。