今、私が住んでいる地方では「相棒」の再放送が流れています。
「相棒」は、やっぱり再放送を見てドラマを好きになり、DVDを全部借りて見直したという過去が。
それでとても面白かったので、今回の再放送に関してもすべて観ています。
やっぱり、何度観ても面白い。
今の相棒も面白いですが、薫ちゃん時代と神戸くん時代の相棒も凄く好き。
特に、薫ちゃんは特命時代がとても長かったので、視聴者の思い入れも大きいんじゃないかなと思います。
神戸君と杉下さんはどこかライバルみたいな関係だし、今の相棒君は「完全に部下」なんですけど、
薫ちゃんはほんとうに「相棒」という感じで、そこがよかったですね。
*†*時事ネタをはさむのがいい
相棒の何がいいって、それとなく時事ネタを入れてくるところです。
例えば、薫ちゃん時代に放送された「目撃者」という話は、小学生が殺人犯であるという衝撃的な展開に。
この話には、ちゃんと「人を殺しておきながら、罪悪感を持たない」という少年犯罪の怖さが描かれています。
ドラマなのに、ドラマじゃないような話もある。
やけにリアルなところがあるのも、相棒ドラマの特徴だと思います。
そして、私が「これは凄い」と思った話が「ボーダーライン」
神戸くん(ミッチー時代)の話なのですが、これは現代社会に潜む悲しい現実がテーマになっています。
とある男性の転落したいが見つかりましたが、
胃の中から出てきたのは何を食べたのか分からない共通性のない食材ばかり、しかも刺し傷アリ。
不思議におもった杉下さんと神戸君が彼の生前の足取りを追ったところ、そこには悲しい現実がありました。
派遣社員として働いていた彼が勤めていたのは、あろうことか従業員の給料を巻き上げる会社だった。
そこをクビになった後、生活保護を受けようと役所を訪れましたが、却下。
正社員になれないことから婚約者にも逃げられる。
就職のために取得した資格も、現実社会ではまるで役に立たない。
兄にお金を借りようとしても借りることができず、絶望した彼は、他殺に見せかけて自殺したという内容です。
このストーリーが秀逸で、「さすが相棒」とうなってしまうほどでした。
頼ることができる人がいない、行政も助けてくれない、どんどん追い詰められていく彼が最後に選んだのは「死」という道でした。
悲しい悲しい話ですが、これが現代社会の深い闇を描き出していて、それがとてもリアル。
相棒だからこそ、できる話だと思います。
今後も、こういう秀逸なストーリーをお願いしたいですね。