お祝いでいただいたお花や買い物先でみつけた季節のお花など、その華やかさに心が和みます。様々なシーンでお花を持ち帰ることが多くありますが、できるだけ長持ちするように部屋に飾りたいもの。切り花を長持ちさせる方法があります。
切り花を長く楽しむために、水切りをはじめとした切り花の基礎やコツについてマスターしましょう。
水切りとは
切り花を長持ちさせるために、「水切り」の工程は大切です。水揚げの中の1つで基本的な方法です。
花が弱ってしまう原因は、水分不足。葉や花から水分が蒸発し、枯れてしまいます。水分が失われないようにするために、水を吸い上げるための入り口である”切り口”を整えることが大切です。切り口を広げて水分を吸い上げる道を作り、葉や花に水分を届けます。この作業を水揚げといい、基本の方法を指すのが「水切り」です。水切りのポイントは、水中で切る・スパッと切る・斜めに切るの、3つ。
水中で切る+スパッと切る
水中で花の最下部を切る作業です。切り口から空気が入ると、水の通り道に気泡が入ってしまい水の吸い上げが滞ってしまうからです。水中できると空気の入りを防げます。また、切り口の乾燥を防ぐ役割も。もし水中で切れなければ、切った後すぐに水につけましょう。また、植物の茎にある「導管・道官(どうかん)」を潰さないように切るために、切れ味の良いハサミでスッパリと切るのもポイント。切れ味の悪いハサミで導管をつぶしてしまうと、花が上手く水を吸い上げられなくなってしまいます。斜めに切ると直角に切るよりも、導管をつぶさずに済み水の吸い込みが良くなりますよ。
水を清潔に保つ
水を清潔に保つのは花を長持ちさせるための基本です。清潔な状態を保つためにこまめに水を取り変えましょう。
水の中でバイ菌が繁殖すると水が腐ってしまい、茎が傷んでしまいます。夏から秋のはじめにかけては、毎日。秋・春には3日~5日に1回。冬には5日~1週間に1回の水交換を目安としましょう。できれば水を変えるタイミングで水切りも一緒に行うと手間が省けます。
葉っぱや蕾を摘んでおく
切り花に付いている葉っぱは、出ていく水分量が増えるので適度に摘んでおきましょう。葉が多すぎると早く枯れてしまう原因となります。しかし、全部とるのは禁物。栄養を作るための光合成ができなくなってしまうためです。適度な枚数を残しておきましょう。また、蕾もたくさんついていると栄養分が多く取られてしまいます。バランスを見ながら蕾も摘むように調節しましょう。
それ以外にも環境による花への影響もあります。湿度や湿気の多い場所や冷暖房の風が直接花にあたっている場所など、弱ったり枯れたりする環境では、元も子もありません。温度や湿度の安定した快適な場所に飾ると◎
以上が切り花を長持ちのさせる基本やコツでした。切り花を長く楽しむための参考にしてください。