こちらもかなり有名な映画。ドラマもやってましたが、私は映画の方が好きでしたね。
ストーリーは既に紹介しなくてもいいくらい有名ですが、一応書いておくと「中学校で同級生だった朔太郎とアキが、高校生になっておつきあいを始める。でも、アキが白血病になってしまい、余命が長くないことを知る。
気丈にふるまうアキだったけれど、死の恐怖がどんどん二人に近づいてきて、二人は夢だったオーストラリアへの旅に病院を抜け出していこうとする。でも、当日は嵐で欠航で・・・さらには、アキが倒れてしまって「誰か他敷けて下さい!」と叫ぶ朔太郎が悲しかった。
この主人公の二人、まだ高校生なんだけど、朔太郎はアキのために結婚の写真も撮影してあげるんですよね。初々しい新郎新婦の姿が、本当に綺麗。この後にアキの容態が急変してしまうだけに、その輝くような美しさが素晴らしいです。むしろ、この美しさが切ないというか、悲しさにつながっているとも言えますが。

●10代の必死の恋愛、それが美しい
この話、「お付き合いしていた女性が白血病になってしまう」というという「よくあると言われればよくある話」なのですが、それだけで完結していないのは「10代の本気」がきちんと描かれているからだと思います。主人公たちは共に高校生になったばかり。お金もない、力もない。だけどその中で精いっぱい「愛」を相手に伝えようとする。何とかして相手を守ってあげようとする、そういう姿を見ることができた映画でしたね。残念ながらアキは亡くなってしまいますが、朔太郎の心の中にはいつまでもアキがちゃんといて・・・というところも好きでした。
映画版では、最後に朔太郎が約束の地でアキの遺骨をまくのですが、この時まできちんと遺骨を持っていたということが、朔太郎の思いの深さを表していると思います。
私に子供はいませんが、今の子にはこの映画を見てほしい。ツイッターとかインスタとか、いろいろなところで愛が切り売りされているけれど、人を愛するということはこういうことなんだよっていうのを知ってほしいです。朔太郎はまだまだ未熟だったけど、何とかしてアキを守りたいんだって気持ちは伝わりました。
「恋空」とかいう映画も流行ったけど、これより断然いいと思う!「たかが映画」で終わらせたくない、本当に美しい恋愛を見ることができる作品じゃないかな?と思います。
こういうキュンキュン来る映画、もっとたくさん見たいですね。人にもよると思いますが、個人的に10代にスポットを当てた恋愛ものは大好きです!